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平成30年9月定例会 一般質問

質問内容

  1. 第一牧志公設市場周辺アーケードについて
  2. 防災行政について
  3. 環境衛生行政について

動画はこちらをクリック

[ 平成 30年(2018年) 9月定例会-09月11日-04号 ]

中村圭介
   グスーヨー、チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。無所属の会、中村圭介でございます。
 本日は、中心商店街の中の第一牧志公設市場周辺アーケードについて、特に質問していきたいと思うんですけれども、このアーケードの問題は商店街の中でも大きな課題になっておりまして、今議会でもいろいろ取り上げられているんですけれども、私、さまざまな課題がある中で、どうすれば前に進むのか、前に進める、どこが前なのかということも含めて、まずは地域の皆様と行政とがしっかり話し合いができるような条件整備のお手伝いができればなと思いまして、今回の質問として取り上げたいと思います。
 まず、資料を見ていただきたいんですけれども、最初の資料をお願いします。
       (モニター使用)
 これは、なはまち振興課が作成した説明会用の資料に私が加筆をしたものでございます。
 このアーケードは、公設市場を囲む市場中央通り、そして松尾東線、松尾19号に係るアーケードが今回の話題のアーケードであります。
 このアーケードは、支柱によって自立をするという形ではなくて、建物の両端に固定されて道を覆っている形のアーケードでございます。
 中心商店街のアーケードの老朽化というのは、今回のこのアーケードにとどまらず、大きな課題となっており、その中でも一番大きなアーケードがある平和通りについては、通り会を中心に商店街アーケードビジョンづくり支援事業という、1年間の事業を通して検討を重ねて未来の姿を描いてきました。
 しかし、今回の公設市場周辺のアーケードについては、周辺の事業者にとっては、行政都合の市場再整備によってアーケードをどうするのか、早急に結論を出さなければいけないという状態になっております。
 民間で設置したアーケードという点では、他のアーケードと同じですけれども、公設の施設の再整備に付随して結論を出すことになってしまったという点で置かれた状況は大きく違います。
 市場の再整備が進められているということはわかっても、アーケードを取り外すということが昨年度末ぐらいから急に持ち上がってきて、商環境が急変すると告げられた事業者の衝撃ははかり知れないものがあったかと思います。
 公設市場周辺のアーケードについての説明会で周辺事業者から怒りの声が上がったことも当然なのかなと思います。
 これまで当局は、このアーケードについて2回の説明会をしてきたわけですけれども、まだまだ議論が煮詰まるには時間を要するかと思いますので、今後も丁寧な対応をお願いしたいと思います。
 さて、少し課題を整理したいと思います。
 次の資料をお願いします。
       (モニター使用)
 これもなはまち振興課の説明会の資料に線を引いたものですが、アーケードの設置基準を一部抜粋したものであります。いろんな課題をクリアしていく必要があるということがわかります。
 市の説明として、アーケード撤去ありきではないということでありますけれども、再整備をするにはこれらの条件をクリアしないといけないということの説明がありました。
 8つの項目を示されておりますけれども、例えば、屋根面の面積の5分の2以上は地上から簡便な操作で解放できる構造とすることなど、上から6つはアーケードのつくりとか、必要な設備などの条件になっておりまして、下の2つが防火地域の指定や都市計画道路、都市計画事業の完了など、アーケード設置場所の都市計画の条件になっております。
 次の資料お願いします。
       (モニター使用)
 この都市計画に係ること、見づらいかと思ったので拡大して2つだけ出しておりますけれども、これはアーケードに係る事業者にお伝えをしたとしても、行政が動かなければ解消できないと考えております。アーケードの撤去ありきではないということであれば、しっかりとアーケードを再整備する場合に備えて、これらの行政の計画については、行政がしっかりと結論を出していかなければなりません。次の資料お願いします。
       (モニター使用)
 これが防火地域の図です。白くなっているところ、白く抜いたんですけれども、これが第一牧志公設市場です。この地図の中央が市場中央通りになっておりまして、そこは防火地域に指定されています。ちょっと見づらいのかもしれませんけれども、この通りのところに赤い斜線で囲まれているところがありまして、そこが防火地域になっております。
 一方、松尾東線と松尾19号は指定されておりませんので、この2カ所については、新たに防火地域または準防火地域に指定する必要があるということになります。
 防火地域よりも基準がやや緩和された準防火地域だとしても、もちろん今はない新たな規制がかけられますので、既存の建物が例えば不適格となってしまった場合には、改善する必要が出てきます。
 そして、エリアとして網をかけていきますので、アーケードに直接面していなくても、準防火地域に入ってしまえば同じ条件が求められますので、これは家主さんにとっては一大事になってしまいます。
 アーケードの条件整備のためには、必要なんだと思いますけれども、影響を受ける市民は、アーケードの受益者とは完全には一致しないというふうにも思われますので、アーケードの話とはまた分けて、準防火地域、その必要性についても市民にしっかりとご理解いただく必要があろうかと思います。
 次に、もう1つの条件だった都市計画事業の完了についてです。
 次の資料をお願いします。
       (モニター使用)
 これも都市計画課の都市計画情報提供システムの画面に私が手を加えて、赤いのでいろいろ印をつけておりますけれども、同じ地図です。
 中央の赤いところが第一牧志公設市場で、その隣、市場中央通りも含めて、むつみ橋交差点から農連に向けて道路の計画があるということです。これは昭和31年に都市計画決定をしたということですから、これは私の父が生まれるよりも前の計画であります。
 都市計画道路ですので、先を見据えて大動脈となる大きな道路、そこに流れ込む支線などを考えていろいろ計画をしていくんだと思うのですが、これ幹線道路とは言え、ここまで長期間の未着手となると、やはり現状を踏まえた現実的な判断も必要ではないかと思います。
 この計画されている道路の上には、市場中央通りだけではなく、市場本通りやむつみ橋通り、新天地市場本通りや太平通りなど多くの商店街があり、その中で多くの方が商いをされています。
 かつては、いつか道を通そうと思っていた場所でも、今となっては未来に残したい那覇のまちの原風景となっています。
 細街路の整備というのは、那覇の中心地の大きな課題ではありますけれども、残すべき場所はしっかり残していくというところも考えて、この計画の見直しも必要ではないかというふうに思います。
 また、この都市計画道路の見直しということになると、またすぐにはできないわけです。今回のアーケードにかかっていない場所ももちろんありますので、見直しに向けた地域との対話はもっと多くの方がかかわってまいります。
 以上、2つの条件について、まずは質問したいと思います。関連しますので(1)は全てまとめてお伺いします。
 (1)アーケードの条件整備について。
 ①長期間未着手となっている我部川線の都市計画道路について計画を見直すべきではないか、見解をお伺いします。
 ②都市計画道路の見直しの検討に係る手続と、完了までに要する一般的な期間をお伺いします。
 ③公設市場周辺を準防火地域等に指定することについて、当局の見解をお伺いします。
 ④準防火地域等への指定に係る手続と、完了までに要する一般的な期間をお伺いします。

玉城義彦 都市みらい部長
   お答えいたします。
 まず1つ目ですけども、ご質問の都市計画道路我部川線につきましては、幹線道路との位置づけがあるものの、都市計画マスタープランにおいて、人中心の魅力ある道づくりとしてトランジットモールの位置づけもあることから、今後変更も見据えなければと考えております。
 次、2点目ですけれども、都市計画道路の見直しに要する期間につきましては、一般的に地域の合意形成や原案の作成に約2年、地域住民への説明会、公告・縦覧等を経て、都市計画の変更に至るまで約1年は必要かと考えております。
 3つ目ですけども、公設市場周辺を準防火地域等に指定することについてお答えいたします。
 防火地域や準防火地域は、都市の防火機能の向上を図ることを目的に定める都市計画制度でございます。
 公設市場周辺を準防火地域に指定することにつきましては、中心市街地における安心、安全なまちづくりに寄与するものと考えております。
 なお、指定に向けましては、区域内の住民や土地建物の権利者等との合意形成が重要であると考えております。
 最後に4点目ですけども、防火地域への指定に係る都市計画手続につきましては、区域の住民や権利者との合意形成が図られた後に、都市計画法に基づく手続として、都市計画道路の変更と同様に1年程度を要するものと考えております。
 以上です。

中村圭介
   ありがとうございます。
 まずは、都市計画道路我部川線についてですけれども、見直しが必要との考えもあるということはわかりました。
 そして計画の見直しに要する一般的な期間というのが、地域の合意形成や原案の作成に約2年、そこから説明会や公告・縦覧等を経て、変更に至るまでに約1年ということで、合計約3年ほどかかるということでありました。
 再質問ですけれども、今お尋ねしたのは一般的な場合ということですので、今回のような長期の未着手で、市の計画とのミスマッチもある場所で3年かかるというのはなかなか長いのかなというふうに思うのですが、これもっと短縮できないかということで、ちょっと質問したいと思います。

玉城義彦 都市みらい部長
   法的な手続の期間については、なかなか短縮は厳しいと思うんですけれども、その都市計画の変更には地域の合意形成が不可欠でございます。その地域の方々との意見交換を密に行い、地域の合意が短期間で形成されれば、その短縮は可能だと考えております。

中村圭介
   ありがとうございます。
 地域との合意が鍵だということでありました。そこも可能性はあるのかなというふうに思います。
 しかし、先ほども地図で見たように、この計画道路はアーケードの場所以外にも及んでいく長い道路になっておりますので、公設市場の建て替え工事が終わるまでには、事業完了まで進めるというのはなかなか難しいということも十分考えられるかなと思うんですけれども、それでもなんとかつくる方法がないのかということを再度お尋ねしたいと思います。

玉城義彦 都市みらい部長
 今の都市計画道路の件ですけれども、都市計画法第54条では、建築物が容易に移転し、除去することができるものなどの条件に該当する場合は、第53条の都市計画施設の区域内における建築行為の許可を受けることができるものでございます。

中村圭介
   ありがとうございます。
 都市計画法第53条の都市計画施設の区域内での建築行為の許可が受けられるということで、つまりアーケードを認めることができないことはないということで、条件として建築物が容易に移転、除去できるものということがあると。
 この条件にアーケードが該当するのかというのが焦点なんですけれども、今の答弁では、恐らく許可できるだろうということでありました。
 では、これは都市計画事業が完了しないとできないということではないということですね。説明会で示された資料は何だったのかなというふうには思うんですけれども、これはよくよく調べるとそうであったということであれば前進ですから、まあいいのかなと思うんですけれども、これがもし部門間の調整不足だとすれば、これは同じ課題に向き合う那覇市内部の情報共有の問題ですので、ぜひそこは改善していただきたいと思います。
 いずれにしても、条件が1つクリアになったということは、よかったかなと思います。
 では、これで例えば進めずに、このまま例外として認めようということでいくと、都市計画道路がそのままでいいのかということになると、それはまた別の話だと思いますので、まず見直しに向けて、これは地域との合意形成を進めていくというふうな手順になるのかと思うんですけれども、これは地域の合意形成を進めていくというふうな認識でよろしいでしょうか。

玉城義彦 都市みらい部長
   この件につきましては、相対的に防火地域も準防火地域もございますので、それも含めながら全体的に進めていきたいなと思います。

中村圭介
   ありがとうございます。
 進めるのであれば、地域の皆様に資料をしっかりとお示しして、丁寧な対話をよろしくお願いしたいと思います。
 そして準防火地域については、合意形成ができた後に約1年ほど手続がかかりそうということでした。こちらもあわせて検討するのかどうか、防火地域については、恐らく指定しないとアーケードがかけられないという話になりますので、これは地域の合意形成を進めていくようにしないと先に進まないと思うんですけど、これはいかがですか。

玉城義彦 都市みらい部長
   お答えいたします。
 今私どものほうで、まずアーケードそのものの設置ができるのかどうか、あるいは地域が望むのかどうか、その辺の合意形成を含めながら、そうであれば、やはり準防火、防火の指定が必要ですので、それも包括的に地域と話し合っていきたいなと思っています。

中村圭介
   ありがとうございます。
 条件はさまざまある。そこで時間をかけるべきところにはもちろん時間をかけなければいけないかと思いますので、しっかりとまずは話をしてみて、意向を確認して、その意向になるべく沿うような形で後押ししていただければというふうに思います。
 次に移ります。(2)ですけれども、これは確認と提案です。
 説明会等の告知は、チラシを直接配布するなど丁寧にしているよというふうにいろいろ話を聞いておりますけれども、報告となるとなかなか周知されていないなというような声を聞いております。
 開催を知った全員が参加しているわけではないと思いますので、告知された皆様には最低限ぜひ報告がいくようにするべきだと思います。
 その点も含めて、周辺事業者に対しての意見交換会等を行う際の告知及び終了後の報告について取り組みをお伺いします。

名嘉元裕 経済観光部長
   意見交換会の開催に当たっては、権利者の皆様へ案内文書を郵送するとともに、店舗の皆様へは案内文書をお渡しして告知しております。
 説明会終了後の対応につきましては、権利者の皆様へは配布資料を郵送するとともに、ホームページの公設市場再整備事業の各種取り組みを紹介する特設コーナーにおいて、配布資料に加えて、意見交換会での意見と本市の考え方を整理した資料を掲載して情報の共有に努めているものでございます。

中村圭介
   ホームページをじっくりご覧になる時間をつくるというのはなかなか難しいのかなと思いますし、いつ掲載されたのかというのも伝わってないところも多いと思いますので、チラシを直接配布した商店街の皆様には、ぜひまた報告書のほうも持って行ったらいいんじゃないかなというふうに思うんですけど、それはいかがですか。

名嘉元裕 経済観光部長
   今後、情報の共有につきましては、議員がおっしゃられるように情報の共有は必要でございますので、そのような形で文書・報告書等の配布、ないしは、また組織の設置を考えてございますので、その構成員の皆様との情報の共有などを進めてまいりたいと考えております。

中村圭介
   ありがとうございます。
 丁寧な情報共有が、やっぱり納得度を高めていくことには必要だと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、防災行政についてです。
 (1)9月1日に奥武山公園で行われました沖縄県・那覇市総合防災訓練におけるペット同行避難及びペット防災の取り組みと成果、そしてその課題についてお伺いします。

渡口勇人 総務部長
   平成30年度那覇市総合防災訓練において、災害時にペットと一緒に安全な避難所へ避難することの重要性を周知するとともに、避難所におけるペットへの受け入れ態勢を構築するに当たっての課題等を検証することを目的として、本市では初めてとなるペット同行避難訓練を実施いたしております。
 本訓練の大きな成果の1つとして、災害時におけるペット同行避難者に対する関係部局及び沖縄県獣医師会などの関係機関・団体の連携、協力体制を構築できたことが挙げられます。
 一方、災害時にはしつけされていないワクチン未接種のペットが避難してくることも想定されることから、その場合の対応が課題の1つとして考えられます。
 今回の訓練の成果や課題を検証し、災害時にペットの飼い主を含めた全ての被災者が安全安心に避難所生活を送ることができるよう、飼い主への啓発、地域防災計画の見直し、避難所運営マニュアルの策定などについて取り組んでまいりたいと考えております。以上です。

中村圭介
   ありがとうございます。
 私も現場を見て、いろいろお話を聞いて、重要な取り組みだったなと思いますし、非常に大きな一歩だったなというふうに思います。
 そこで、獣医師会の方にもお話をお伺いして、那覇市の地域防災計画の中でもしっかり位置づけていく必要があるなというふうに思いましたので質問したいと思います。
 (2)災害時の医療救護における獣医師会の位置づけをお伺いしたいと思います。

渡口勇人 総務部長
   本市では、平成28年11月に公益社団法人沖縄県獣医師会と災害時における動物救護活動の協力に関する協定を締結しており、被災動物の保護収容や、傷病状態にある被災動物の応急措置、治療、健康相談などの動物救護に関し必要な協力を定めております。
 今回、那覇市総合防災訓練におけるペット同行避難訓練では、沖縄県獣医師会と連携してペット救護所を設置するなど、協定に基づく協力体制を確認しております。
 今後、那覇市地域防災計画においても、被災動物の救護に関する事項について盛り込んでまいりたいと考えております。以上でございます。

中村圭介
   地域防災計画の改定の際にはしっかりと盛り込んでいくということ、そしてまた協定もしっかり結んで、今回の件で連携もしっかりととれることを確認したということでありましたので、今後もしっかり引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、環境衛生行政についてであります。
 これは今の質問とも通じるところがあるんですけれども、災害時のことなども考えると、獣医師会との連携というのも大事なんですけれども、那覇市の獣医師の活動というのももっと必要なのではないかなというふうに思うわけです。
 動物愛護への関心が高まっている昨今ですので、日常的な業務でも手一杯なのではないかと思いますので質問したいと思います。
 動物行政などの需要に鑑み、獣医師の必要性が高まると考えますけれども、当局の見解をお伺いします。

玉寄隆雄 環境部長
   中核市移行後、沖縄県から動物の愛護及び管理に関する法律や狂犬病予防法に基づく環境衛生行政が移譲され、環境衛生課において定数獣医師1人、非常勤獣医師1人が配置されております。
 本市の獣医師の主な業務としては、収容犬猫の健康管理、譲渡対象犬猫の不妊去勢手術、適正飼養の普及啓発や、市内全域を対象とした飼い主のいない猫の不妊去勢手術など多岐にわたっており、場合によっては夜間や休日の対応を行っております。
 議員ご指摘のとおり、防災時のペットの対応を含め、犬猫の収容数、殺処分数の減少といった動物愛護管理行政の推進における獣医師の果たす役割も増加しつつあります。
 本市といたしましても、動物愛護管理思想の高まりとともに、獣医師の必要性もますます高まってくると考えております。

中村圭介
   ありがとうございます。
 今後ますます高まっていくだろうということでありました。また、勤務体制としても、休日であったりとか、夜間とかにも対応しなければいけない。またそこで動物愛護の環境衛生課のほうでも動物の収容などもされておりますので、それは生き物が相手ですから待ったなしというところもありますので、なるべく余裕を持った人員で対応に当たれるようにしないといけないと思いますし、現状ではなかなか余裕もないのかなというふうに思いますので、そこはぜひ今後課題として検討していただきたいというふうに思います。
 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

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中村圭介対話の時間vol.108 那覇市議会議員の前泊美紀さんと会派「無所属の会」のコンセプトや取り組みについて伺う
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