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那覇市議会議長の辞職にともない議長選挙が行われました

3月2日久高友弘議長(当時)が議長室で現金5000万円を受け取った問題が新聞で報じられました。それから1週間ほどの間に、議長の辞職と議長選挙が行われましたが久高氏本人からの説明はなく、議会としての対応が問われています。 報道との食い違いを主張するのであれば、なおのことしっかり説明するべきです。新しい議会体制のもと、問題の追及と市民の信頼回復に向けた取り組みを議会一丸となって取り組んでいきます。

3月2日の朝は予定として、議会運営委員会があったので、議運の会場はマスコミが大勢来て物々しい雰囲気になっていました。 議運は議長はオブザーバーとしての参加でしたので、議事の最後に久高氏から「報道では事実が十分に反映されていない」旨のコメントが出されたのみでした。

そしてここから議長選挙についての噂が飛び交うようになります。こうなったら要注意です。

言った、言わない、言葉尻や噂話に尾ひれがついていろんな思惑が飛び交います。久高氏の問題の追及と、議会の信頼回復のための大仕事のかじ取りを託される議長選挙。議員同士、意見交換をしますが、少しの隙も見せないようにか、ギクシャクしています。

翌日3月3日、各会派の代表が参加する代表者会議が開かれ、そこで久高氏から説明があるはずでしたが、説明に時間をくれという歯切れの悪い内容であったため各会派からは責任を追及する声が多数あがったそうです。

その先も辞任がないならば、7日と17日に予定されていた本会議を久高氏が議長として進行することになりますから、それは避けなければなりません。 議長不信任の話も出ておりましたが、3月6日に、久高氏より議長辞任の申し出がありました。辞任の理由としては一身上の都合により、とだけしか説明がなく、問題の説明はされないままでした。

議長が辞任したことで、7日の本会議の前に議運が開かれ、9日に議長選挙をすることに決まりました。本会議は副議長が議長席について議事が進行され、本会議の最後に「議長の辞職の件」について議員に諮られ、全会一致で可決されました。

そのあたりでは公明に所属する副議長がスライドで議長になるという噂にはじまり、自民がまとまって自民系の議長を出すのではないかという噂、自民で票が割れ、日本共産党や会派ニライの中から新しい議長が誕生するといった噂でまさに混沌としていました。

3月8日は教育福祉常任委員会が開かれましたが、議会全体としては静かなヒリヒリした一日でした。

3月9日、議長選挙のために日程が追加され、本会議が開かれました。 那覇市議会では、議長選挙にあたり、就任希望者は所信表明を行うことになっています。 (那覇市議会正副議長選挙に関する要綱

野原副議長が議長への就任を希望していたため、多和田栄子議員が臨時で議長となり、進行しました。 まず、公明党会派の野原嘉孝議員が壇上にあがり、所信表明をしました。そのなかでは、議長室での金銭授受が言語道断であるということが悲痛な面持ちで語られ、議会としての信頼回復に向けて一致団決して頑張らなければならない旨が語られました。そのほか、任期中に取り組みたいこととして、倫理条例の早期の策定、議会BCPを実行するための訓練、オンライン会議の活用があげられました。

次に、日本共産党会派の古堅茂治議員が所信表明を行いました。そのなかでは、久高氏の問題の徹底究明の必要性が訴えられ、倫理条例の制定、代表質問等の拡充、市民との意見交換の充実、市長の追認機関とならない議会への変革、議会の機能の強化、議会事務局の機能強化などが語られました。

その後、投票に入りました。事務局によって投票箱が改められ、投票箱が空であることが確かめられます。 議長選挙は無記名で一人の名前を書いて投票します。事務局から名前が読み上げられ、一人ひとり演壇の投票箱に投票します。

全員の投票が終わると、2名の議員が開票立会人として開票作業を間近に見届け事務局2名によって開票作業が行われます。

その後、議長から開票の結果が伝えられました。
投票総数 39票
野原嘉孝 21票
古堅茂治 13票
當間安則  3票
粟国彰   1票
無効    1票

野原嘉孝議員が新しい議長として選任されました。これまで副議長として議会運営委員会と議長の間を取り持ち、意見書等で各会派の調整を懸命にされていたので、今回の事態の立て直しを図るには最適な人事であったと思います。

その後、会議を休憩して議運が開かれ、副議長の選挙について議論がされ、13日に選挙を行うことになりました。

副議長が誰になるのかは不透明ですが、チーム議会として取り組むための代表者が決まりましたのでようやく政局的な緊張感が少し緩和されました。 現在、私が所属する無所属の会の前泊美紀議員と、会派みんなの協働!の上里直司議員、会派ニライの多和田栄子議員、会派自由民主の粟国彰議員が所信表明を希望している状況です。(こういう状況ですから、是々非々で取り組める前泊美紀さんが適任です) 13日の朝9時が所信表明の締め切り、10時に副議長選挙ですので、今週末もいろいろな動きはあると思われますが、市民の信頼回復に努められる体制をつくるために引き続き頑張ります。

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