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平成28年度6月定例会代表質問

質問内容

  1. 第5次総合計画の策定における市民参画について。

動画はこちらをクリック

グスーヨー チュー ウガナビラ(皆さん、こんにちは)。無所属の会、中村圭介でございます。本日は、会派を代表して質問いたします。

質問に入る前に、元海兵隊員で軍属の者による殺害、遺体遺棄事件で命を奪われた被害者のご冥福をお祈りいたします。

そして、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げます。

このような悲痛な事件が起こるたびに、悲しみと憤りと強い無力感に襲われ、言葉を失ってしまいます。

それでも声を上げなければ、食いしばって声を上げ続けなければならない状況に置かれています。

戦後も、復帰後も変わらない、かなえられないまま希求し続けるのは平穏な日常であります。

政治にかかる期待は時にすり減りながらも、依然大きなものがあると信じています。

私は、無所属として是々非々の立場でいることを信条に、自分を律しながら活動をしております。

まさに今は立場を超えて共有しているであろう気持ちをあらわすべきときであると考えております。

また、多くの方がそう感じているのではないでしょうか。

被害者を悼み気持ちを寄せる機会が、この不条理な環境に対する憤りを示す機会が、広く裾野を広げた形でもたれることを期待しております。

それでは、質問に入ります。

本日は、第5次総合計画の策定における市民参画についてであります。

協働によるまちづくりが実効性をもって進められるために、第5次総合計画の策定はとても重要な機会であります。

前翁長市政を継承し、協働をさらに進める城間市政において、いかに協働して市民とともに市政の課題解決に邁進する総合計画をつくれるか、それがこの先10年の市の行政の土台になるわけですから、最大限に汗をかいていただきたいわけです。

先の議会までに明らかになったことは、今年度の市民協働大学院の中で、市民案を提言していただく予定であるということでした。

その他の手法について具体的な話は出ておりませんでしたので、大変不安に思っているところでございました。

そこで、第5次総合計画の策定における市民参画について、私の考えを持ってまいりましたので、広い心で受け止めていただければと思います。

議長の許可を得まして、お手元に配付した資料をご覧ください。

また議員の方は、本日よりタブレットでも資料が見られるようになっておりますので、どちらかでご覧ください。

この紙自体が全市民だとお考えください。

その中にパブリックコメント等で意見を表明する市民、そしてNPOなど市政の課題解決に取り組む市民、その両方の要素があると思いますが、中央の協働大学院に参加する市民と、大きくこの4つに向けて考えることができると思います。

市民参画は大事だ。

そして市民案として提言を受けるからには、しっかりと議論をしていただく時間を確保したものにしたい。その気持ちは理解いたします。

しかし狭いのではないか。もっと広げる工夫ができないかと思うわけです。

多様な市民が意見を寄せて、それを練り上げていく議論をする。

そうして策定にかかわる市民を増やし、自分のまちの総合計画として認識していただき、まちづくりに取り組む仲間になっていただく。

その手順として資料①を見ていただきたいのですが、なるべく早い段階で地域の要望や課題の発見、提案を受ける機会を設けて、議論の前提となる材料を広く募ることが大事ではないかと思うわけです。

そして②、協働大学院の中でいろんな課題の中から優先すべき課題などを選定していただく。

そしてそこで優先すべきとされる課題について、現場で活動されている方などから専門的なご意見を聴く場を設ける。

③です。

そして、その中で課題を解決するために取り組むべき目標、行政が求められることや市民が主体となって取り組むことで解決に向かうことであろうことなどを提案していただく。

そして④、再び協働大学院に戻りまして、課題の解決に向けた行動目標などを精査していただき、市民案としてまとめあげていく。

そしてそれを⑤、上のほうににありますけれども、広く市民に対して報告し、協働を呼び掛ける。

こうして市民の声を反映させるということを考えるにあたり、多様な主体が関わりやすい工夫をお願いしたいと思います。

協働大学院はもうスタートしておりますので難しいところもあるかと思いますが、質問いたします。

(1)第5次総合計画の策定における市民参画の意義について、市長のお考えをお伺いいたします。

(2)第5次総合計画における市民参画の機会となる市民協働大学院の募集定員と応募人数をお伺いします。

(3)課題抽出のために、早い段階で広く市民からの意見を募集してはどうか、お伺いします。

(4)第5次総合計画が本市の課題解決の推進力となるために、専門性の高い団体などから課題別に提言を受ける機会を設けるべきであると考えるが、当局の見解をお伺いします。

(5)計画の素案をまとめた際には、地域別に説明会を開催すべきと考えますが、当局の見解をお伺いします。

壇上からは以上とし、残りの時間は質問席より再質問等を行います。

城間幹子 市長

中村圭介議員の代表質問の(1)第5次総合計画策定における市民参画の意義についてお答えをいたします。

本市は1978年の第1次那覇市総合計画以来、10年ごとに4次にわたり総合計画に策定し、まちづくりに取り組んできました。

総合計画の策定において、本市はいち早く協働という理念を打ち出し、第3次では「ユンタク広場」、第4次では「市民会議提案」など、毎回多くの市民の皆様の参画を得ながら、幅広い市民意見の反映に努めてまいりました。

私は、目指す市政運営を『平和・こども・未来「ひと つなぐ まち」』という言葉で表現しております。

その言葉には、ひとがまちを創り、社会を創り、世界を創る。人材がすべてに共通する財産であるという強い思いを込めております。

特にまちづくりにおいては、地域の魅力に気づき、地域への愛情にあふれる市民お一人お一人の意見が、まちづくりに反映されることが重要であると考えております。

先週の土曜日、市民協働大学院の開校に当たって、その思いを私ももう一度お話をさせていただいたところでございます。

そのことから、今後のまちづくりの道しるべとなる第5次那覇市総合計画の策定に当たっては、市民の皆様の積極的な参画が不可欠であると認識しております。

総合計画の策定を通して、これまで積み重ねてきた市民との協働によるまちづくりをさらに深化させ、子どもからお年寄りまでが理解し、話し合い、存在を認め合う、市民が幸せを感じるまちづくりに取り組んでまいります。

渡口勇人 企画財務部長

中村圭介議員の代表質問、第5次総合計画における市民参画についての(2)から(5)まで、一括してお答えいたします。

平成28年度の那覇市民協働大学院は、第5次那覇市総合計画の策定に向けた市民案を提案することをテーマに受講生を募集したところ、36人の定員に対し30人のご応募がありました。

次に、課題抽出の方法につきましては、従来の市民アンケートの手法に加え、これまで意見の反映が難しかった幼稚園園児や小学校児童の保護者及び中学校から大学生までの学生を含めた、延べ5,000人を対象としたアンケートを実施することとしております。

さらには、大学生や高校生を中心とした次代を担う学生による、これからも住み続けたいと願う本市のあるべき姿への思いをめぐらせるワークショップを開催いたします。

また、専門性の高い団体からの提言につきましては、各分野でまちづくりに積極的に取り組んでいる社会福祉団体、ボランティア団体や企業などへのアンケート及びインタビューを実施いたします。

これらを受けて、来年2月には、那覇市民協働大学院で取りまとめた内容を広く市民に対して発表する場を設け、さらに議論を深めていくこととしております。

このように、第5次総合計画においても多層的な市民の参画を得て、各年齢層及び多様な主体の市民意見を紡いでいきながら、これからの10年間の羅針盤となる総合計画を策定してまいります。

中村圭介

市長の協働に対する情熱が反映されるプロセスとなることを期待しております。

市民参画が進むためにも、今のお話を、ぜひ策定の取り組みが動く前に、市がこれまでに協働してきた各種団体へ説明していただきたかったなというのが、少し思いとしてはあります。

協働によるまちづくりが、那覇市のまちづくりの基本姿勢として、全分野、全事業に意識づけられるように、そして市民の自分のまちをよくしたいという思いをしっかりサポートするような総合計画になることを期待しております。

(2)については、定員に達しなかったということは少し残念に思います。

仮に定員に達したとしても36人ですから、その他の市民参画の機会もしっかりと拡充していただきたいと思います。

また、協働大学院の中でしっかりとした市民案をまとめていただくことは重要ですが、30人という人数ですので、余り負担をかけ過ぎないような配慮というものも必要かと思います。

多岐にわたる議論を長時間、自主的な集まりも含めて考えると、相当な負担がかかるものと推察いたします。議論の材料を詳しく提示したり、決めることを絞り込むなど、現実的な作業量を考えて、作業を進めていただきたいと思います。

(3)については、アンケートを実施するとのことでしたので、広く、なるべく早い段階で意見を募っていただきますよう要望申し上げます。

アンケートには、ぜひ第4次総合計画の振り返りを行って、どのようなアンケートをとるべきか検証を行ってください。

これはアンケートだけではなく、政策過程全般にいえることですが、第4次の総括をしっかりした上で、新たな計画の策定に当たらなければなりません。行政内部の振り返り、市民と一緒になっての振り返り、PDCAのサイクルが機能するように、検証をしっかりお願いいたします。

(4)についてですが、私の提案と大きく違うところなので、強調して提案したいと思います。

ここでお伝えしておきたいことは、1つの団体や個人など、一対一で意見を聞くのではなくて、課題別にいろんな分野の方に集まっていただき、顔を合わせて多様な切り口で議論をしていただく、そして課題解決に向けた提言をいただくということです。

例えば、子どもの貧困、健康寿命の問題、地域包括ケアシステムの構築についてなど、さまざまあるかと思います。

課題は、経済や福祉などの分野で分かれているのではなく、分野をまたいで存在します。

それぞれの分野から、できることを持ち寄ることこそが協働の強みでありますので、分野をまたいでの議論を大事にしていただきたいと思います。

ぜひ分野ではなく、課題別に意見を聞く機会をつくっていただくことを提案いたします。

そして、その専門的な市民から出た提案を協働大学院の中で吟味していただき、那覇市民としてどう取り組むべきか、最終的には行動目標のような形にまとまろうかと思いますが、その目標が課題の解決に効果的に結びつく目標になるように期待しております。

(5)については、発表会が行われる予定であるということがわかりました。

ぜひそれに加えて、総合計画素案の完成後に、タウンミーティングのように、もっと細かく地域の中に入って説明する機会を設けていただきたいと思います。

確か最近では、第6次なは高齢者プランができた際に、市民説明会をしていたと記憶しております。

そういった説明会を、あわせて実施していただくように提案したいと思います。

市民参画でつくる全市民の総合計画となるように、さらなる工夫を求めたいと思います。

以上で、代表質問を終わります。ありがとうございました。

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