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那覇市議会議長不信任案から議長辞任表明までの流れ

本日、各会派の代表者会議にて那覇市議会議長が議長職の辞意を表明しました。そしてようやく那覇市議会9月定例会代表質問が行われました。

これまで3度に渡り「議長不信任決議、 金城徹議長の独善的で非民主的な議 会運営のあり方を糾弾する抗議決議、 金城徹議長の議長辞職勧告決議」が 賛成多数で可決されてきました。

この不信任決議は議長就任時から 先の6月定例会までに、度々問題と なってきた議長の公平性に欠ける行動 や、議長が行うべき統率、調整等をして こなかったことなど、議長の信頼を 損なってきた諸事の代表的な事例を まとめたものです。

しかしこの決議を重く受け止めない ばかりか「見解の相違で受け入れら れない」としたうえ、例外規定を用い て定足数に満たない議員の出席で その後も表決を行うなど、議会を統 率する議長の義務を自ら安易に放 棄するような事態となり、6月定例会 最終本会議での抗議決議へとつな がりました。

それでもなお、議決を無視し続ける 議長に対し、8月臨時会において 議長辞職勧告決議が提出され、 可決されたという経緯でした。

その後、半数以上の議員から信を 失った議長が議長の座に居座り 続ける異常な事態のまま、今9月 定例会を始めるわけにはいかない ため、議長不信任を突きつけた側から 議会運営委員会の開催を働きか けて協議を行ってきました。 その結果、速やかな議会正常化に 向け協議する目的で 「議会正常化に向けた協議会」が 設置されました。その中で議長の 進退も含めて協議するということで 事態を進展させ、議案審議も進め ていく形が見えてきました(9/7~12)

しかし同時に、今9月定例会冒頭(9/7) に会議録削除の問題が発覚し、議会 の信頼を揺るがしかねない事態となっ ていることから、その真相解明に向け た調査も行う必要が出てきました。 9月12日に「正常化に向けた協議会」が 設置されたことを受け13日に本会議が 開かれ、議長が議事録削除問題の最終 的な責任が議長にあるとして謝罪しました。 そのほか議案の提案理由聴取などが 行われ、その後、緊急質疑が提案され 市長、副市長に議事録削除問題について 質疑が行われました。 この問題の調査をどこで行うのか、議会 運営に関することなので議会運営委員会 で行うべきだという主張に対し、総務常任 委員会で調査するべきという意見があり 議論が別れましたが、最終的には議会 運営委員会で扱うことになりました。 14日には事務局から聴取を行い 15日には議長から事情聴取、16日に は市長、副市長から説明聴取を行いました。 (9/7~16)

7日からこの間、朝から晩まで議会運営 委員会、各派代表者会議が断続的に行 われ、先の見えない状況で、譲れるところ、 譲れないところのせめぎあいがありました。 協議会の設置は、議長派、反議長派ともに OKでも、どんな協議会にするのか (構成メンバー、会議の公開など)で何度も 決裂しそうになりながら、合意できる点を 探して先へ進めていきました。 それが終わったと思ったら今度は議事録 削除問題の調査をどうするのかでまた 揉めて・・・。

お互いに平行線になる議論から細い糸を 手繰るように議論を進めていくなかで、 16日の非公式の代表者会議、議長から 議長辞任について表明があったわけです。 11月の全国市議会議長会の正副会長会議 まで続けたいという議長に対し、すぐにでも やめられないか調整してくれと投げかけ、 それを23日までに検討するとして解散。 20日に再度代表者会議を開いて確認し ましょうとなったとのことでした。

やっと終わる、これで議会が開けると皆の 顔が明るくなったのを覚えています。

週が明けて20日。 9時議事録削除問題の中間報告書の文言を 議会運営委員会で協議。議事日程について 20日は中間報告をするだけだという話だった のに、そのまま代表質問もするという話が 飛び出して紛糾。代表者会議を挟んで 11時50分に中間報告と新たな議事日程が完成。 13時本会議。中間報告を行う。 14時45分に正常化に向けた協議会が開催 される。ここでも議論は平行線。 議決の重みについて認識を共有するところ から始めたい反議長派と、不信任の理由として 挙げられた6項目の検証をまずやろう、という 議長派。

18:33非公式の拡大の代表者会議(各会派2名) 議長室に参集。議長が11月まで続ける意向 を示し、9月定例会中にやめるつもりは初めから ないと言ったところで「約束が違う」と決裂。

9月21日。反議長派は本会議に応じずに 議長辞職再勧告決議の準備を進める。 私は初めて提案者になり、議場で辞職再勧告 決議案の提案理由を述べることになりました。

議長不信任関連で4度目となる決議はさすがに 全会派が討論に立ち、賛成反対それぞれの 主張をし、19対14の賛成多数で可決されました。 その後、現在の議長の下では審議に応じられな いため18人が退席し、延会となりました。 (議長が延会手続きを取ったため流会ではない ため、その日の議事は翌日に持ち越し)

22日の秋分の日をはさんで23日は朝から 議会運営委員会。正常化に向けた話し合いは 続けるべきなので協議会はするが、本会議も 開ける方法はないか、検討。公明会派から 副議長が議事進行するなら出席してもよい という提案が出たが、共産会派から「実質的 に議長を職務放棄させることになる」として反対。 この日も協議会は開けず、18:25に非公式の 代表者会議へ。その中で改めて議長から 議長職辞任の意向が表明されたそう。 26日の11時に代表者会議を開いて時期に ついて確定させようということで持ち帰りに。 2度目である。さすがに。 結局この日も本会議が開けず、自然延会。 代表質問2日分が持ち越された状態です。

9月26日。朝から最終調整の会議が開かれ 11時に代表者会議。その中で時期について 話がまとまったそう。 13時。マスコミも入れる代表者会議を開き その中で10月5日に議長職辞職、10月7日 に議長選挙という予定が示されました。 理由としては「議会空転という混乱の責任を とる」ということでした。 そして新たに議事日程を調整し、今日は 代表質問を2会派だけおこないました。 明日以降もこれまでの遅れを取り戻すべく ぎゅうぎゅうの日程で進んでいきます。

これがおおまかな今日までのはなしです。 ピリピリして、結論が見えない協議を 続けている状況で、お互いに情報を出さない または意図的に出したりと、いろんな駆け引き が行われておりましたので、思わぬところで 変なことにならないように、ブログの更新も しないできましたが、まさかここまで長引くとは 正直思っていませんでした。

議長不信任には可決されても法的な拘束力が ないため、地方自治法上、議長の職務を 遂行できないようにする対抗策としては 議場から退席し、定足数を欠いて会議を 開けないようにして議長辞職を迫るしか方法が ないため、議会が開かれず空転するという 事態になりました。 それは議員としての職務を半ば放棄している と言われても仕方がないことですが、議会の 半数以上から信を失い、不信任が議決された 議長の下で議会が開かれる異常な事態を回避 するために信念に従って苦渋の末に決断した ものであることをご理解いただければ幸いです。

どのような形であれ、議会内のゴタゴタが 議会を空転させ、市民に多大なご迷惑を おかけし、市職員にも大きな負担を強いた ことは反省しております。 まことに申し訳ございませんでした。 今後このようなことがないように、不信任の 理由ともなった那覇市議会の課題をはじめ 残された問題をみんなで解決して、後退した 議会改革を再び前に進めていき、市民の 負託に応えられるように頑張ります。

※議長辞任の時期が間違っていたので 訂正しました。 (辞職は11月5日ではなく10月5日 議長選挙は11月7日ではなく10月7日です 大変失礼いたしました。)

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那覇市8月臨時会。議長への辞職勧告決議が可決されました。
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