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教育福祉常任委員会視察3日目 東京都福生市防災食育センター

教育福祉常任委員会視察3日目は、東京都福生市で防災食育センターを視察しました。 こちらは避難所・防災拠点・備蓄・応急給食・学校給食・食育学習機能を併せ持つ総合的な「災害時対応施設」です。

建設の背景としては、東日本大震災をきっかけに、市民の防災意識が高まったことと、当時建て替えが求められていた2つの給食センターの整備を併せて行えるということで、防衛補助のメニューにあった「防災食育センター」を活用し、「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」第8条の補助を受けて建設したとのことでした。

なお、同じ法律の第9条には「特定防衛施設周辺整備調整交付金」があり、那覇市ではこちらを道路や公園の整備、妊婦健康診査事業など様々な事業に活用しています。

防災施設
災害時の避難所機能、支援物資や応援部隊を受け入れる拠点機能と、備蓄倉庫、緊急時にも温かい食事を提供できる機能があります。災害時に電気、ガス、水道のライフラインが途絶えたとしても食事の提供が可能になっています。

電気は、都市ガスで発電するマイクロコージェネレーションを備えており、災害で停電した際にも発電できます。また、大規模災害で都市ガスも止まった場合でも、LPガスを都市ガスに近い性質に変換できるPAジェネレーターを通して発電できるようになっています。

ガスに関しては通常時は都市ガスを利用して、災害時に備えてLPガスを備蓄しています。

水道については、施設敷地に約100トンを貯められる受水槽を設置しており、断水時にも施設が稼働できるように備えています。

避難所としても使えるフロアは研修室として食育に活用されています。 備蓄に関しては、避難所で使う毛布やテント、マンホールトイレなどが保管されており、応急給食用にお米が4500㎏と汁物用の乾燥具材45,000食分が備蓄されています。

1時間に1,800個の梱包されたおにぎりが握れる機械

食育施設
毎日4,000食の給食調理ができる学校給食機能と、食育に関する展示ホールでパネルを見たり工場見学を通して食生活や防災への備えを学ぶ食育学習機能があります。

温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま温度を保って提供できるようになっているうえ、最新の衛生管理手法を取り入れているため、生野菜の提供も可能になっています。 また、アレルギー対応の専用エリアを設け、最大100食のアレルギー除去食を提供できるそうです。現在は日に20食程度を供給しているそうです。

アレルギー対応食の一食分の容器

衛生管理の紹介や工場見学は見どころが盛りだくさんです。

給食も作るだけではなく、学校から返ってきた食缶の重さをはかり、メニューの改良に役立てたり、残飯を処理する機械を導入するなど、子どもたちが喜ぶ給食と、廃棄物の低減に努めていました。

那覇市では小規模給食センターの推進を掲げていますので、ここまでの規模の施設は想定できませんが、この施設が目指す災害対応の「備え」について不足がないか参考にしたいですね。(食料がある、というだけでなく、温かい食事が提供できると緊張がほぐれてホッとしますよね)また、食育についても那覇でもパネル展などを展開していますが、知る機会のさらなる拡充が求められています。那覇市学校給食基本方針

写真は委託業者の職員さんが映り込んでいないことを条件に撮影、ブログへの掲載を許可していただきました。
明日は視察最終日。埼玉県朝霞市にて屋内運動場(体育館)へのエアコン整備について視察します。

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